とてもたくさんの制約がある
“授乳服”。
「絶対に必要な授乳口」
「着心地の良さ、楽さ」
「授乳のしやすさ」
「赤ちゃんにも優しい素材」
「取り扱いのし易さ」
「マタニティでも使える」
授乳服として必要な要素を
損なうことなく作るのは
本当に大変なこともあります。
「一目惚れから始まって…」
と店長が話す、
“ぽわん袖”の大好きな
ブラウスのお話です。
素材を探しにいった行った市場で「もう本当に一目惚れ」としか言いようがない、綺麗なクロシェレースと出会いました。市場にはレースといっても、本当に数百種類、いやそれ以上、本当にたくさんの種類もデザインもあるのですが、その繊細で上品、手間を惜しまない手の込んだディテールが生む存在感にやられてしまい…。とにかくこのレースをつかって素敵な授乳服服を作りたい!と思い、正直、値段も顧みず(!?)製作をスタートしました。
全体のデザインイメージ自体はすぐに浮かびました。アンティーク感ある大判のクロシェレースを胸元にして、「ぽわん」とした袖と、ふわふわしたAラインのブラウスで…。授乳口にレースを当ててしまえば、授乳口を隠せると思いました。ただ、問題はありました。そう、こちらのレース、綺麗で素敵ゆえに…とっても高いんです…。スタッフもデザイナーも難色をしめしましたが、「いや、それでも絶対に作りたい服がある!」との私の熱意が伝わったんでしょうね(笑)。むしろ、そのあとはこうしよう、ああしようと、みんな本当にたくさんのアイデアを出してくれました。
授乳服に必ずついている授乳口ですが、いかにも授乳服…といったデザインにしないようにするのは、いつも本当に苦労します。それでもミルクティーは現役ママの経験と、授乳服を作り続けてきたノウハウを生かし、脇下にジッパーを隠したり、レイヤード風にしたデザインに授乳口を付けたり…。毎回デザインも機能性も損なわないように制作しています。このブラウスは、むしろ授乳服という制約のあるデザインを逆手に利用して、このレースの下に大胆にジッパータイプの授乳口を付けた、技ありの一枚なんです。
胸のレース下に真一文字に付けた大きなジッパータイプの授乳口は、大きなクロシェレースがしっかり隠してくれて、ブラウスの存在感あるデザインに。スタッフの現役授乳ママにも、もちろんサンプルで試着・授乳してもらいましたが「本当に授乳しやすい!」とのこと。両サイドどちらからでもガバッと開くダブルファスナーで授乳も楽々。閉じていればばとても授乳服には見えないのです。さらに授乳中の赤ちゃんの口元はレースが隠してくれるので、授乳ケープ代わりにもなってくれ、初心者ママにも安心しておススメできる仕様になりました。
とにかくこだわったのはふんわりと「大人が可愛く見えるシルエット」。このシルエットを実現するのは難しかったですが、本当に満足できるデザインになってます。
そしてこの「ぽわん袖」。この袖のカタチも絶対に使いたかったディテールです。ふんわりと可愛いシルエットももちろんですが、気になる二の腕をカバーしつつ、逆に華奢に見せる効果が。そしてこの形を実現しようと思うと、どうしても膨らんでしまい太く見えてしまうのですが、肩とネック部分にシアーな透け感のあるシフォン素材を使うことで、ふくらみすぎない、落ち感が綺麗でバランスの良いシルエットを実現することができました。シフォンの透明感が大人の女性らしい雰囲気も添えてくれて、本当に大好きなデザインです。
ふんわりと奥行きとボリュームのある大好きな“ぽわん袖”。やっぱりこの袖にしてよかった!と今この写真を見ても思います。大好きなカタチです。。
ゆったりした身幅だから、大きなお腹のマタニティママも安心してきられます。産前、産後、そして卒乳後もずっとご愛用頂いているというお客様からの嬉しい声も頂いています。
ふわっとパフィなAラインと、甘いぽわん袖、そしてアンティーク感ある大判のクロシェレースを胸元に。たっぷり甘いディテールを詰め込みましたが、シックなモノトーンカラーと、妥協を許さない、上質な生地やレースで、大人の可愛さを惹き出す一枚。実はこちらの商品は発売から数年たった今も毎年売れているロングセラーになっています。当初、心配していた価格も、スタッフが頑張ってくれたおかげで良い素材を使ったまま、出来る限り抑えることができました。今年もまた、たくさんのママに毎日お届けしています。あらためて見ても「本当に作ってよかったな」と思えるブラウス、ぜひ一度、手に取っていただけたら嬉しいです。