赤ちゃんのお風呂デビューはいつからOK?お風呂の入れ方と注意点
無事出産を終えると、待ったなしで始まる赤ちゃんとの生活。退院後しばらくはベビーバスで沐浴を行いますが、いつ頃から大人と同じお風呂に一緒に入れるのか気になっている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
初めてだらけの育児でドキドキしっぱなしのママも、お風呂の上手な入れ方や手順を事前に頭に入れておけば、少しゆったりした気持ちでスタートできますよ。そこで今回は、赤ちゃんのお風呂デビューの時期と、お風呂の入れ方や注意点をご紹介します。
目安は生後1カ月頃!健診でお医者さんに確認を
ママとパパと一緒のお風呂に入らず沐浴をすることには、大きく分けて2つの理由があります。
1つ目は、赤ちゃんの抵抗力の低さです。この時期の赤ちゃんは、出産時に取られたへその緒の切れた部分がまだ乾いていないことが多く、大人と同じお風呂に入るとここから体内に雑菌が入る可能性があります。
そのため、大人とは別のお風呂を用意することが推奨されています。へその緒は2週間から1カ月ほどで自然に乾くとされています。
2つ目の理由は、ママとパパのコンディションにあります。赤ちゃんが新生児期の約1カ月間は、お世話をするママの産褥期でもあります。体が急ピッチで回復をしている途中でまだまだ悪露の量が多いこの期間は、お医者さんや助産師さんからシャワー浴をするように指導されます。湯船につかることができないため、ベビーバスで沐浴を行うのです。
また、初めてのお子さんの場合、生後1カ月の頃は、赤ちゃんの扱い自体にママもパパも慣れていないことが多く、大きなお風呂で新生児の体を洗うことが難しいという意味合いもあります。
このようなことから、一般的にはへその緒が完全に乾く頃、つまり生後1カ月頃がお風呂デビューの目安とされています。
出産した病院などで行われる1カ月健診の際に、お風呂デビューが可能かどうかを確認しましょう。母子ともに経過が良好なら、お医者さんから許可をいただけます。赤ちゃんの状態やママの回復具合を理由にもう少し様子を見るように指導された場合は、許可が下りるまでは沐浴を続けましょう。
リラックスして始めよう!お風呂の入れ方と注意点
お医者さんからの許可が出たら、いよいよお風呂デビューです。赤ちゃんとの初めてのお風呂は誰しも緊張するものです。できるだけゆったりとした心持ちで始めるために、事前にお風呂の入れ方と注意点を予習しておきましょう。
お風呂に入る前に湯上り後の準備を!
まずは入浴に必要なものを準備します。お風呂上がりに慌てることのないよう、入浴後の準備を万端にしておきましょう。
脱衣所にはクッションマットや厚手のバスタオルを何枚か重ねて敷き、その上に赤ちゃんの湯上がり用の着替えとオムツを置いておきます。
このとき、前開きの赤ちゃん用バスローブ・バスラップや肌着を開いて置き、その上にもう一枚バスタオルを敷いておくのがポイント。体をタオルで拭いたらすぐに着せてあげられるので、湯冷めの心配がなくなります。
また、バスタオルの脇にベビーオイルなど赤ちゃんの保湿ケア用品を備えておくと、塗り忘れが防げます。
冬場など、気温が低い時期には、湯冷め対策を万全にします。脱衣所やお風呂から上がったあと赤ちゃんが過ごす部屋を、暖房であたためておくことも忘れずに。上に着る服に肌着の袖を予め通しておき、できるだけ赤ちゃんが裸でいる時間を短くするよう心がけましょう。
ここで忘れがちなのが、ママやパパ自身の着替えやバスタオル。お世話をする方が湯冷めをしてしまっては、赤ちゃんも困ってしまいますね。お風呂から上がったら、すぐに手が届くところに置いておくと安心です。
まずは自分の体や髪を洗おう
脱衣所にセットしたバスタオルの上に、赤ちゃんをオムツ一枚の状態にして寝かせます。ぐずったときなどにすぐ対応できるよう、お風呂のドアを少し開けた状態で、先にママの体や髪を洗います。
洗い場が広い浴室の場合は、首のすわっていない赤ちゃんも使えるバスチェアやマットを使って、ママと一緒のタイミングで浴室内に入るのも良いでしょう。
冬場は、ママが体を洗っている間にバスタブの蓋を開けたり、シャワーを少しの間出しておいたりして、浴室内を温めておきましょう。
赤ちゃんの体を洗おう
ママの次は、いよいよ赤ちゃんの番です。赤ちゃんを安全に浴室へ運ぶために、ママは一旦脱衣所に出て、軽く上半身を中心に体を拭きましょう。そのあと、赤ちゃんのオムツを脱がせて、首をしっかり支えた状態で抱っこして浴室へ。
浴室へ入ったら洗い場のイスに腰をかけ、ママの太ももの上に赤ちゃんを仰向けに抱えしょう。
まず、濡らしたガーゼタオルで顔をぬぐいます。次にベビー用石鹸やベビー用ボディソープを泡立て頭を洗い、首やおなかなど体の前面→手足→おまた周りの順に洗っていきます。ここで一旦シャワーを掛け、赤ちゃんについた泡を落とします。頭や顔周りは、ガーゼタオルでやさしくお湯をかけて泡を落としてください。
その後、赤ちゃんの向きを変えて胸を中心に胴体をしっかり支えるように抱き、背中とお尻を洗い、シャワーで流して完了です。
初めのうちはママが慣れている沐浴と同じ順番で体を洗っても大丈夫です。体を洗う順番は、赤ちゃんの成長に合わせてママが洗いやすい順に変えていくと良いでしょう。
赤ちゃんと一緒にバスタブへつかろう
赤ちゃんの首をしっかり支えながら、やさしく胸元に引き寄せるように抱っこし、ゆっくりと湯船につかりましょう。
お風呂のお湯の温度は、夏場は38度くらい、冬場は40度ほどのぬるめの温度にしましょう。赤ちゃんの湯船での入浴時間は2~3分、体を洗っている時間を合わせると10分ほどで切り上げると良いといわれていますが、これはあくまで目安です。赤ちゃんの月齢や体調、気温によって適した入浴時間は変わるため、赤ちゃんの顔色などを見て調節してください。赤ちゃんの体は小さいため、大人よりのぼせやすいことを頭に入れておくと良いでしょう。
お風呂につかりながら歌を歌ってあげたり、目を合わせてお話をしてあげたりするなど、コミュニケーションをとりましょう。また、体に湿疹や爪のひっかき傷などできていないかチェックすることも大切です。
お風呂上がりはしっかり水気を取ってから着替えを
上がり湯やシャワーを赤ちゃんにかけたあと、脱衣所にセットしておいたバスタオルの上にやさしく赤ちゃんを置きます。バスタオルで頭や体をふんわりと包んでしっかりと水気を取り、素早くスキンケアをします。
その後、用意しておいたバスローブや肌着を着せれば、お風呂は完了です!
ママのコンディションに合わせたお風呂デビューを
入浴は、沐浴と同じく赤ちゃんの体を清潔に保つことが目的です。大きなお風呂に一緒に入るのが不安な場合は、ママの気持ちが整うまで沐浴スタイルでの入浴を続けても何ら問題はありません。
また、赤ちゃんが夏生まれの場合、気温が高いため、毎日湯船にたっぷりお湯を張る入浴がママの負担になることもあります。そういったときも無理はせず、少しゆったりとした大きさのベビーバスを用意して、夏の間赤ちゃんは沐浴スタイル、ママはシャワー浴をするのも良いでしょう。
毎日、目と目を合わせて楽しい沐浴の時間を取れば、一緒にお風呂に入らなくても十分赤ちゃんとのコミュニケーションを取ることができます。ママの体の回復や心身のコンディションに合わせて、お風呂デビューの日を迎えることが一番です。
おわりに
赤ちゃんのお風呂デビューは、ママやパパにとってもドキドキの体験です。しばらくはお互いに緊張してしまうかもしれませんが、慣れてくると素敵な親子のスキンシップの時間になりますよ。ママやパパが無理なく行えるスタイルを見つけて、お風呂タイムを楽しみましょう。