理想の出産を迎えよう!分娩方法の種類とバースプランの書き方

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妊婦のみなさんは、「バースプラン」という言葉を耳にしたことがあるでしょうか?

妊娠の周期が進み、中期から後期の初め頃になると、病院や助産師さんから提出をお願いされる「理想の出産を形にするための計画書」のようなものです。初出産の場合は何を書けば良いのか分からないと思う方も多いでしょうが、立ち会いの有無や分娩方法など、理想の出産の迎え方は自分で決定します。

そこで今回は、分娩方法の種類とバースプランの書き方についてご紹介します。

バースプランとは?

バースプランとは、バース(Birth)、すなわち出産の計画を立てることをいいます。

病院や産院に入院する際の過ごし方から、陣痛が起きた際にどうしたいか、分娩時の姿勢など、赤ちゃんが生まれるまでと分娩後に自分がどうしたいかを具体的に考えます。それを書き起こしたものを、病院や助産師さんに事前に提出・相談し、自分の理想の出産をかなえられるようサポートしてもらいます。

バースプランのメリットは、妊娠中からお産を具体的にイメージできるため、安心して自分の納得した出産に臨めることです。出産に伴う恐怖心や不安も、バースプランを書くことで軽減することができるでしょう。

分娩方法の種類

バースプランの要になるのは、最大のイベントである「分娩」です。まずは自分がどのような分娩方法をしたいのかを考えてみましょう。

一般的に、分娩の種類は以下のようなものになります。

赤ちゃんの出てくる場所による分娩の種類

・経膣分娩

産道を通って赤ちゃんが出てくる分娩方法です。痛みを伴い、体力が必要となるため、妊娠の経過や持病によっては医師の判断で帝王切開となることもあります。

・帝王切開

手術でお腹を切開して子宮から赤ちゃんを直接取り出す方法です。
希望で行われることはほとんどなく、経膣分娩では母体や赤ちゃんに危険が及ぶと判断された場合に行われます。
妊婦検診の段階で決定し計画的に行われる予定帝王切開と、妊娠中や分娩時の緊急事態に行われる緊急帝王切開の2種類があります。

姿勢の違いによる分娩の種類

・普通分娩

病院や産院などの分娩室で、一般的な分娩台に寝た状態でする出産です。

・座位分娩

特別な分娩台を使用し、座った状態で出産する方法です。自然に力が入りやすく、赤ちゃんが産道を通りやすいスタイルといわれています。

・フリースタイル分娩

ママ自身が痛みや負担が少ないと感じる姿勢で産む方法です。
四つん這いや、立て膝をしてパパの首に掴まるなど、いきみやすい方法を自由に取ることができます。助産院や自宅出産では多く取り入れられます。

・水中分娩

小さなプールのような場所でする出産方法です。30度ほどの温水を使用し、陣痛の痛みを和らげる効果があります。水中出産の可能な産院でのみ対応しています。

場所の違いによる分娩の種類

・自宅出産

自宅に助産師が来て、家族に囲まれながらリラックスして挑める出産方法です。妊娠の経過に問題がない場合のみ可能で、助産師と提携する医療機関などとの入念な準備が必要となります。

・LDR

まだ一般的でないですが、陣痛(Lador)、分娩(Delivery)、分娩後の回復(Recovery)の流れを1つの部屋で行う方法です。陣痛室から分娩室への移動などをせずにすむため、ママに負担の少ないスタイルといえるでしょう

その他の分娩

・無痛・和痛分娩

欧米では一般的な、陣痛を緩和するための麻酔を使用した分娩方法です。心臓疾患のある方や、痛みに強い恐怖心を持つ方に効果的な方法です。体質や既往症に配慮が必要なため、医師との相談が必要となります。

・誘発分娩

出産予定日を大幅に過ぎた場合などに、医師の判断で行われる方法です。陣痛がなかったり弱かったりして、母体と赤ちゃんに危険があると判断された場合などに取られます。

希望の分娩方法は、病院や産院の分娩予約時、自宅出産の場合は助産師さんの手配などをする際に選択しましょう。ただし、病院や助産師によっては対応できないものもあるため、あらかじめ確認することが大切です。

また、母体や赤ちゃんにリスクが伴うと判断された場合も、希望通りの分娩ができるとは限りません。

バースプランの書き方

希望の分娩方法が決まったら、入院中や、陣痛がきている時間、分娩の瞬間、産後の過ごし方を具体的にイメージし、バースプランに書き出しましょう。特にパートナーや家族の立ち会い出産を希望する場合は、どんな風に見守って欲しいのかじっくり話し合うことが大切です。

好きな音楽を流したり、お気に入りの香りに包まれたりしながら出産の時を迎えたい場合なども、しっかりその希望を書いておきましょう。生まれてくる赤ちゃんへの思いやメッセージもバースプランに書き起こすと、出産がとても待ち遠しく、愛おしい瞬間となります。

自分と家族、そして生まれてくる赤ちゃんのことを思って後悔のないお産を実現できるよう、希望は些細なこともできるだけ書き起こすことが大切です。

また、希望だけでなく、不安に思っていることもすべて書きましょう。お医者さんや看護師さん、助産師さんがそれらを元に、不安の解消を手助けしてくれるはずです。

おわりに

バースプランを書くことで、出産がとても特別で大切なイベントであることをより実感しやすくなるでしょう。

分娩や出産後のイメージを具体的に思い描くことは、未知の不安や恐怖心に対する心の準備を早くから可能にします。万全の準備をして、理想の出産に臨んでください。