肌荒れ・かゆみ・乾燥…。妊娠中の肌トラブル、原因と対策方法は?
妊娠すると幸せいっぱいになる反面、さまざまなマイナートラブルが起こります。つわりやむくみなどは有名ですが、妊娠初期に肌荒れやかゆみ、乾燥に悩まされるプレママも意外と多いのです。
そこで今回は、肌荒れ・かゆみ・乾燥など、妊娠中に起こりがちな肌トラブルの原因と対策方法をご紹介します。
妊娠中の肌トラブルの原因
ここでは、妊娠中の肌トラブルの原因をご説明します。
【原因1】ホルモンバランスの乱れ
妊娠初期は、プロゲステロンというホルモンが増加します。プロゲステロンは子宮の状態を整えて妊娠を継続させる重要なホルモンですが、皮脂の分泌を促す働きもあります。そのため分泌過多となった皮脂が毛穴に詰まり、ニキビができてしまうわけです。
また、エストロゲンも妊娠中に増加するホルモンの1つです。エストロゲンには色素沈着作用があるため、シミができやすくなります。
【原因2】水分不足・栄養不足
妊娠初期につわりで水分がとれなくなったり、特定のものしか食べられなくなったりする方もいます。
体内の水分が不足すると肌が乾燥し、かゆみや肌荒れの原因になります。また、偏食気味になると栄養不足になり、肌荒れやニキビが引き起こされることもあります。フライドポテトのような脂っぽいものを好んで食べている場合は、特にニキビに悩まされる方が多いでしょう。
【原因3】妊娠性掻痒症
妊娠中期から後期にかけてかかる可能性のある「妊娠性掻痒(そうよう)症」という病気があります。妊娠性掻痒症にかかると、全身に強いかゆみが起こります。かゆみ以外の症状はありませんが、掻き壊してしまうと発疹や色素沈着が起こる可能性もあります。
肌荒れ・かゆみ・乾燥の対策方法
では、肌荒れ・かゆみ・乾燥などの肌トラブルが起きたらどうすれば良いのでしょうか?
ここでは、妊娠中の肌トラブルへの対策方法をご紹介します。
【対策1】洗顔と保湿ケア
妊娠中に肌荒れやニキビなどの肌トラブルが起きたときも、基本的な対策は通常時と同じ。肌表面の汚れを洗い流し、保湿することが大切です。
肌に優しい洗顔料を使用し、分泌過多の皮脂をしっかりと洗い流してください。洗顔後はタオルでそっと水気を拭き、化粧水や乳液で保湿をしましょう。
【対策2】水分補給
肌が乾燥気味の場合は、意識して水分補給をするようにしましょう。できれば、1日あたり2Lの水分をとることが望ましいとされています。ただし、糖分の多いジュース類は肌荒れの原因となる可能性もあるため控えた方が良いでしょう。
つわりがつらく、水も飲めないほど症状が重い場合は、産婦人科を受診して点滴をしてもらうのも1つの手です。
【対策3】日焼け止めを塗る
妊娠初期はホルモンバランスの乱れにより、シミができやすくなります。シミは一度できると消えないため、作らないことが重要です。
夏以外の季節でもしっかりと日焼け止めを塗り、シミができないよう気を付けましょう。また、日焼け止めの多くは保湿成分も含まれているため、乾燥対策にもなります。
【対策4】肌に優しい低刺激の服・下着を選ぶ
肌にかゆみが出ているときは、かゆみがひどくならないようにすることが大切です。肌に直接ふれる服や下着は、肌に優しい低刺激の生地のものを選びましょう。
特に、下着のレース部分や肩紐部分が刺激となり、かゆみが増すことが多いです。妊娠中はマタニティブラやマタニティショーツを着用することをおすすめします。
おわりに
肌荒れ・かゆみ・乾燥などの妊娠中に起こりがちな肌トラブルの原因と対策方法をご紹介しました。
肌トラブルのほとんどは、妊娠中期から後期になると落ち着くことが多く、妊娠中期から発症する妊娠性掻痒症も出産後には治まります。いつかは必ず終わりがくるため、あまり気にしすぎる必要はありません。
あまりにかゆみや乾燥がひどい場合は、かかりつけの産婦人科に相談してみてくださいね。