妊娠報告のベストタイミングはいつ?職場への妊娠報告の時期と伝え方

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職場への妊娠報告

妊娠はとても喜ばしいものです。しかし、働いている女性にとっては課題がいくつかあります。

その1つが、職場への妊娠報告のタイミングと行い方について。特に産後の職場復帰を考えている方は、円満状態で産休を利用したいものですよね。そのためにも、妊娠報告はとても重要な事柄です。

ここでは、働く女性のためのスマートな妊娠報告の方法をご紹介します。これからまさに報告する予定がある方はもちろん、将来的に妊娠・出産をお考えの方もぜひ参考にしてください。

妊娠報告のベストタイミングは?

妊娠報告のベストタイミング妊娠報告は一般的には、安定期(妊娠12週目以降)に入ってから行うと良いといわれています。

しかし、安定期に入る前の妊娠初期は、ホルモンバランスの変化に伴う倦怠感やつわりなどの体調変化が表れやすい時期です。 そのため初産や高齢出産など、つわりのダメージを大きく受けやすい人は安定期前の妊娠8週目くらいまでに報告する場合も多いようです。

同時に、妊娠初期は切迫流産や染色体異常による流産の危険性もあります。もし妊娠報告後に流産をしてしまった場合は、精神的につらいことですが、流産の報告もしなければなりません。流産した場合は数日の入院や安静状態で過ごさなければならないため、万が一のためにも覚悟が必要です。体調などを考慮して、報告のタイミングを決めましょう。

経産婦で、かつ、妊娠初期の体調変化に対応できる方や、デスクワークなどあまり体に負担がかからない仕事をしている人は、妊娠5カ月までに報告するケースもあります。ただし、5カ月目以降に報告をすると、後任の引継ぎの準備が遅れるなど会社に迷惑がかかるため、あまり引き延ばすのは避けましょう

妊娠報告は誰から?配慮ある報告の行い方

配慮ある報告妊娠報告をする際は、誰から伝えれば良いでしょうか?

喜びのあまり、最初の報告相手は仲の良い同僚にしよう…、と思う方がいるかもしれませんが、ちょっと待って!一番目は、直属の上司に伝えましょう。

上司への報告時には、事前にお伺いを立てて時間を作ってもらいます。報告内容は、妊娠週数や出産予定日、現在の体調など、分かっている事実を伝えます。また、出産後の職場復帰を希望する場合はこのタイミングで伝えましょう。上司に報告をすることで、体の負担を軽くするために仕事の調整などを早めにしてもらえます。

また、人事部門に報告した方が良いか、同僚への報告のタイミング時期についても併せて相談を。

同僚への報告は、忙しい勤務時間中を避けて昼休みなどの空き時間に伝えましょう。特に業務を引き継いでもらう同僚の方には、感謝の意を込めて自分からしっかり伝えます。

妊娠報告はおめでたいことですが、今の時世、晩婚化や妊活など、さまざまな立場の人が職場にいます。中には複雑な気持ちで受け止める人もいるということを頭に置き、報告の際は浮かれずに、上司はもちろん同僚に対しても落ち着いて話すように心掛けましょう。今後多くの人にお世話になることを考え、伝える際には配慮が大切です。

法律と「母親連絡カード」を味方につける

妊娠が判明したら、妊娠にまつわる法律を把握しておきましょう。産前産後の休暇の日数や職場の配置転換、労働時間の制限など、母子を守るための法律を知り、無理のない範囲で働くのが理想です。

また、職場が正確な状況を把握するための書類「母性健康管理指導事項連絡カード」(通称「母親連絡カード」)を利用する手もあります。

このカードは妊娠中の健康診査結果などで、通勤緩和や休憩などの特別な措置が必要、と主治医などに指導されたときに提出します。カードに必要事項を記入し、医師が押印したものを職場に提出すれば、時差通勤や休憩時間延長などが認められます。カードは都道府県の労働局雇用均等室を通して入手できるほか、産婦人科や市区町村の母子健康担当課窓口などにも置いてあります。

おわりに

妊娠は、長い人生の中でも特に大きな出来事で、多くの方が喜びを感じるでしょう。しかし、“母になる”スタートラインに立っただけでもあり、社会に身を置く大人として責任ある行動を取るべきときです。

妊娠期間をなるべく快適に過ごし、安心して出産できるように、妊娠報告は常識を持ってきちんと行いましょう!